田舎者の私が上京して働いた繁華街近くの雑居ビルの二階にあったおしゃれな喫茶店。

お店の名前は忘れましたが、広い店内には各テーブルとソファでの客席。お店の照明もやや明るさを落としてモダンな感じです。一見、空間の広いスナックやパブかと思うほど、ちょっと大人の雰囲気が漂い、店員さんもいつも同じ40代くらいのミニスカートの女性がウェイトレスみたいなオーダーを受けたり、運んだりしていました。

まだ20代前半で場違いかなと感じる事はありましたが、それでもメニューを見ると、コーヒーや紅茶、オレンジやアップルなどのジュースやバナナやマンゴーなどのシェークなどどこにでもある普通の喫茶メニューなので、見つけだした最初こそ入っていいお店か迷いましたが、二度三度通ううち、お店も落ち着いたいい感じだったので気に入ってしまいお茶をするのはこのお店と決めました。

今でこそ喫茶店ではミルクティーを好む私ですが、そのミルクティーのおいしさを知ったのもこのお店が始まりです。

それまで喫茶店で飲む飲み物と言ったらまだまだ子どもだったのでしょうが、甘いココアばかりでした。しかしメニュー表に載ってる紅茶がティーポットでなんとなく大人を感じオーダーしたら、飲みやすく更にティーポットなのでおかわり分もありお得感も増してすっかり虜になっていました。

実は、ミルクティー以上に虜になったメニューがあります。パンケーキです。生地は二枚とその上に生クリームとブルーベリーとラズベリー、小口切りされたバナナとキウイが載っています。値段もリーズナブルだったので、正直期待していませんでした。

オーダーしてから15分ほど待ったのち、ミニスカートのウエートレスという言葉が似合わない大人な感じの女性が運んで来たパンケーキ、口にするとびっくりするくらい生地が柔らかい。しかも生地の上のフルーツも程よい酸味と生クリームの甘さがいい感じで、それからも何度かオーダーしました。

てっきり冷凍されたパンケーキを電子レンジでチンするだけかと思ってました。最初に食べた日のおいしくて感激した日の事は今でもはっきり覚えています。本当に柔らかくてほっぺたが落ちるとはそのパンケーキを食べた後の表現に最もふさわしい言葉かも知れません(^o^)。

それからも何度かそのお店に通いましたが、その後その地を離れた私にとって何十年経っても忘れられないパンケーキであり再びお店に行って食べたいと考えています。